《災害図上訓練》2019/7/14(日)夜

昨年度のコミュニティ会議の結果を踏まえて、尾崎社協の全役員と近隣ケアグループの皆さんを対象に「災害図上訓練」を行い、出席者は50人を上回りました。講師は鷲見修先生(NPO法人レスキューストックヤード理事)で、講義と「クロスロードゲーム」の二部制でした。
講義では、日本全土にわたる大災害の状況について説明がありました。印象に残った言葉は「災害は忘れたころにやってくる、と言われていたが、最近では、災害は、忘れる前にやってくる」でした。
南海トラフのM8~M9の大地震が、今後30年以内に70~80%の確率で必ず起きると言われており、待ったなしの対策が求められていますといった説明も心に響きました。また、最近は「減災」が叫ばれていますが、被害を少なくする対策として
①建物の耐震診断を受ける。市に申し込むと無料の耐震診断をしてくれます。
②家具が倒れないように家具の転倒防止をしておく。ボランティアでやってくれる地区もあります。
③窓等のガラスの飛散対策を施しておく事など、すぐに出来る「減災対策」の説明もありました。

後半は、防災ゲーム「クロスロードゲーム」を体験しました。
このゲームは、5人1組のチームに分かれて、災害が起きた時の避難対応、避難所での運営等々、各地で実際に起きた問題点について「あなたなら、どうしますか?」を問うものです。
そのうちの一つを紹介します。
問・・・あなたは、食糧担当の市職員です。被災から数時間後、避難所には600人が避難しているとの確かな情報が得られた。しかし、現時点で確保できた食糧は400食、今後の見込みはたっていない。あなたならどうする?「配る」ならYES、「配らない」ならNOのカードを出してください。
各人の意見は、①半分にして全員に配る。②子供は、騒ぐので子どもから先に配る。③暴動が起きてはいけないので、もう少し待って数を揃えてから配る。④まだ数時間しかたっていないので、すぐに配らなくてもいいと思う。⑤400食をすぐに配る。
このように、職員の中で対応や意見が分かれるということは、現実に発生します。ですから、この問題の対応について、一般的には避難所マニアルに書いてあります。ちなみに、名古屋市では、水害時は食糧を出さないこととしている。そのためにも、避難してくるときには、各自3日分の食糧は携行するようにと呼び掛けている。とのことでした。

「クロスロードゲーム」の問題例。
問・・・・あなたは母親です。大震災後、小学校に行っているわが子を迎えに行くが、途中で人が生き埋めになっているのを発見。他に人はいない。しかし、わが子も気になる。まず目の前の人を助けますか?「助ける」ならYES、「わが子優先」ならNOのカードを出してください。
10問ほどの問題は、正解があるようで無いような難問でしたので、チーム5人の回答はバラバラで一致したものは少なかったと思います。先生曰く「正解はありませんが、今から対応策を自分で考えておくことが大切です。」
参加された方たちからは、「大変参考になった」「早速、家具の転倒防止をしたい」との意見が多く聞かれた。
現在尾崎地区には、自治会長経験者などの防災推進委員が5名在住しています。各務原市役所防災課では、毎年4日間の「防災ひとづくり講座」を開設しています。未受講の自治会長さんには、是非とも受講していただき、いざという時の知識を身に着けておいて欲しいものです。

この投稿の引用元
▶尾崎社協Facebook《災害図上訓練 3の1》7/14(日)など

Follow me!